学校に居づらい子どもたちが気軽にすごせる居場所の「フリースクール」を運営する。男女約２５人が会員となっており、日中、各地から通ってくる。勉強時間は強制ではなく、同じ空間で自発的に学んだり遊んだりしている。

　面倒見役を務める前北海（まえきたうみ）理事長（３５）は「（学校で）社会性を求められる中、居づらいと感じる子を理解し、『それは変じゃない』と下支えしてあげることが安心につながっている」。自身も不登校の経験があり、親身に寄り添う。

　会費と寄付頼りの事業。環境整備にまでお金をかけられなかったという。そこで、助成金１００万円はぼろぼろだった壁紙などを替えて、心安らぐ居場所にするための一助とした。床、照明、トイレも改修し、長年の課題に手を付ける契機となった。「これを機に（フリースクールの）存在をアピールしたい」。