施設に木のぬくもり NPO法人子どもセンター帆希(千葉市)

 「子どもシェルター」と呼ばれる県内唯一の施設。2016年から本格的に運営する。虐待、貧困、非行などで家庭に居場所がない子どもの一時的な避難先となっており、年に延べ15〜20人の少女が利用する。

 運営には刑事法の学者や弁護士が携わる。理事長の後藤弘子さんは「鍋を食べたことがないなどステレオタイプの家庭的な雰囲気を味わったことがない子もいる」と指摘。「きちんとした空間にいることが心の安定につながる」と話す。

 助成金100万円は収納棚の改善などに使った。以前、事務所のように素っ気ないスチール製だった荷物の置き場が木製となり、ぬくもりを感じられ「評判はいい」と喜ぶ。

 今回の支援は、利用者にとってこんな意味合いも持つという。「自分を気にかけてくれる人がいることが分かり、大切にされていると思うきっかけになる」。